【観賞後レビュー&満足度ランキング】11月27日公開作品 – ReBoooT’s Weekly Ranking

11月27日公開映画

11月27日公開の新作映画で期待していた作品を3本ピックアップして勝手に満足度をランキングにしています。
【新作期待ランキング】11月27日公開映画 – 予告編で観るべき3本を決める

事前に予告編を中心に選んだ期待度高い作品3本がこちらです。

予告編を観て期待したランキング(観る前)

▶ 3 位:『ヒトラーに盗られたうさぎ』(公式サイト
監督:カロリーヌ・リンク
脚本:カロリーヌ・リンク、アナ・ブリュッゲマン
原作:ジュディス・カー
キャスト:リーヴァ・クリマロフスキ、オリヴァー・マスッチ、カーラ・ジュリ、マリヌス・ホーマン

『ヒトラーに盗られたうさぎ』作品紹介・注目ポイントはこちら

▶ 2 位:『佐々木、イン、マイマイン』(公式サイト
監督:内山拓也
脚本:内山拓也、細川岳
キャスト:藤原季節、細川岳、萩原みのり、井口理、村上虹郎

『佐々木、イン、マイマイン』作品紹介・注目ポイントはこちら

▶ 1 位:『君の誕生日』(公式サイト
監督・脚本:イ・ジョンオン
キャスト:ソル・ギョング、チョン・ドヨン、キム・ボミン、ユン・チャニョン

君の誕生日』作品紹介・注目ポイントはこちら

選んだ理由等はこちらの記事で見てもらえるとうれしいです。
 【新作期待ランキング】11月27日公開映画 – 予告編で観るべき3本を決める

そこまで予備知識は持たずに劇場に向かいました。今回はすべて1日で制覇するというかたちでしたが、毛色が異なる3本、かつすべて良作でしたので、すごく満足しました。

ランキングがあまり意味をなさないと思いますが、予告編含めた事前の印象との違いを少し語らせてください。

実際観ての満足度ランキング(観た後)

3位:『佐々木、イン、マイマイン』 (観る前の期待ランキング 2 位)

【ひとことレビュー】
3位とは言っていますが、すごく満足感ある作品でした。瞬間的なピークは高くないが、ちゃんと心に残る、どちらかというと余韻の残る作品に思えます。
一言で書くことはすごく難しい作品です。予告で観るよりも「佐々木」という人間はすごくナイーブな人間に映りました。ひたすらエネルギーを放つ人間で作品の中で輝きの象徴となっているのかと思っていましたが、光と影両面が丁寧に描かれています。「佐々木」を演じる細川岳が脚本にも連ねている、そういった両側面でのアプローチによりこの「佐々木」像が物語の芯としてしっかりしています。
過去の人間と現在の自分と繋がりを線上に感じることを大事にした映画という点では『滑走路』にジャンルとしては近く感じます。青春要素はありますが、本作のテーマは青春時代からの本質的卒業とも感じるので、突き抜けたアオハル感はなかったです。
おそらくスタッフ・キャスト全員が20代後半でその目線をすごく大事にしている感じがしました。この年代でしか描けない、未来と過去への向き合い方をしっかり考えて創られたように感じました。
俺らしかつくれない作品を観せてやるっていう気概、大いに感じました。良かったです。

観賞前の期待はこちらに → 『佐々木、イン、マイマイン』作品紹介・注目ポイントはこちら
[観賞後レビュー(ネタバレなし)]【作品論評】映画『佐々木、イン、マイマイン』 – “過去”が生む、”現在”を走らせてくれる光

2位:『君の誕生日』 (観る前の期待ランキング 1 位)

【ひとことレビュー】
セウォル号遺族を取り巻く境遇が一部ではありますが理解できたと思います。遺族への補償金ひとつで韓国世論にも優遇しすぎと声があること。受け取ることで遺族内でも分断した考えがあること。セウォル号事件では被害者のうち多くが同一の高校生グループで、それは遺族同士も近く、また同級生の中で生き延びた生徒と亡くなった生徒があり、この距離感の近さから生まれる苦しみも表していました。
ラストシーケンスにおける遺族にとってのカタルシスは、いかにもな展開で韓国文化へのステレオタイプな印象も含めて少しわざとらしく感じることもあるかもしれません。僕としては主人公遺族の底なしの抱え込んだ苦しみに対して、あのようなかたちで救われることは十分あるだろうと思いましたし納得の終わり方でした。ハンカチは必須ですのでお忘れなく。。
知識的な広がりを持てたこと、瞬間的な感情のピークが高く、そこへの運びがとても映画として丁寧に感じたので、満足度では2位としました。

観賞前の期待はこちらに → 『君の誕生日』作品紹介・注目ポイントはこちら

1位:『ヒトラーに盗られたうさぎ』 (観る前の期待ランキング 3 位)

【ひとことレビュー】
1000人ものスカウトから見出されたという新人リーヴァ・クリマロフスキが演じる主人公のアンナが可愛らしく、とても愛らしいです。それだけで贔屓目になってしまうのは許してください。
第二次世界大戦時でユダヤ人家族がナチスに追われ亡命を続ける様は不遇には映りますが、大げさに悲壮感を煽ることもなく、アンナの目線で感じる温度感を大事にしているように思えます。
もちろんナチスのせいで生活が困窮し、見知らぬ国で毎回一から築き上げていくのは難儀で、それが子どもたちにとっては望まずの試練になっています。言葉も違う国を渡ることで、言葉より絵の力に入り込んでいくのは理解できますし、いろんな景色を見たことが想像力の広がりに役立ったのかと本作を見ることで想像できます。
世界的に有名な絵本作家ジュディス・カーの自伝的小説が原作の本作。ジュディス・カーに触れた事がある人ならより一層楽しめる内容だと思います。僕は触れずとも十分に本作は楽しめました。
上映館が少ないことが残念です。

観賞前の期待はこちらに → 『ヒトラーに盗られたうさぎ』作品紹介・注目ポイントはこちら

全体の感想

今週のこの3本は至ってバランスもよく、通して観たことも手伝い、すごく満足できました。時間があれば、どれも個別にレビューを書きたいところです。

『佐々木、イン、マイマイン』は日本映画の若き血潮を感じるような作品になっていますし、参加されたキャストもスタッフも今後の活躍が楽しみです。余談ですが、King Gnu の井口理の役どころは少しシュールです。贅沢すぎて笑えますし、よくこの役でオファー受けたな、と。

韓国映画は文化に対しての相性といういところがありますが、やはり安定感がすごいです。また、近年ドイツ映画が定期的に良作を輸出してくれる印象があります。おそらく他国で目を引きやすいがゆえナチスが絡む作品が多い傾向はありますが、それにしてもドイツ映画の作品レベルはとても高いものがありますね。
今後も積極的にチェックしていきたいと思いました。