FF7リメイクコラム02 – スクウェア・エニックスの業績とFF7Rの関連性

スクウェア・エニックス・ホールディングスの売上・業績は?

ファイナルファンタジー7リメイクについてのコラム前回の続きを。

  • 気になることその1。なぜ、シナリオまで手を加える必要性があったのか?
  • 気になることその2。予期せぬコロナで、続編はいつになるのか?

を企業戦略の視点で深ぼるに、業績は軽く把握しておきたい。

スクウェア・エニックス(以下、スクエニ)のホームページからIR情報の業績部分を整理してみた。
以下決算資料から売上数字を抜粋して時系列で整理してみたので、ご覧頂きたい。

(スクエア・エニックス・ホールディング社 業績 2016年度〜2020年度)

ゲームというあたりはずれの多いビジネスの中でスマートフォンゲーム市場にもしっかり食い込み、凸凹はあれど確実に成長をしている企業というのがわかる。

スクウェアとエニックスが2003年に合併し、誕生してからはや17年。波はあれど、現在は2,500億円を安定的に売り上げるメガ企業になっている。

売上に見えるスマホゲームとHDゲームの貢献格差

その中で、現在ゲーム事業およびゲームの構成要素がどうなっているかが下の表で表している。

以下、セグメント別での売上。
スマートフォンゲームの台頭が目に見えて顕著である。

スクウェア・エニックス・ホールディングス ゲーム事業の売上数値まとめ 2016-2020
スクウェア・エニックス・ホールディングス ゲーム事業売上グラフ2016-2020

当たり前といえば当たり前だが、純粋なゲーム事業によって、2020年度の全体売上2605億円に対して約1900億円を占めている。ただし、家庭用ゲームの売上は420億円まで下がり、一方でスマートフォンゲームの売上は4桁億を超えるところまで来た。

ゲーム事業の内訳で見たとき家庭用ゲームの貢献比率は寂しいものとなっている。

参考までにセグメント別の営業利益がこちら。

スクウェア・エニックス・ホールディングス ゲーム事業営業利益2016-2020

営業利益で見てみると、業績への数字貢献度は低く、2020年度だけフォーカスすると足を赤字になってしまっている。大方予想はしていたものの、多くの名作を生み出した家庭用ゲーム機の成績はスクエニなかでも一番悪い事業となっている。

国内外におけるスクエニの存在感

次に日本と海外におけるスクエニの影響力、つまりは売上構成比を見てみる。

スクウェア・エニックス・ホールディングス 国内・国外売上
スクウェア・エニックス・ホールディングス 国内・国外売上グラフ

グローバル市場では販売体制や商流の関係もあると推測できるが、売上という点ではまだまだというところだろう。現在は日本よりも海外のほうがゲーム市場が格段に大きいので、スクエニとしては看過できない部分、企業としての課題だと思われる。

一見するとHDゲームはお荷物なように思えますが、スクエニ全社における重要な事業であることは明白だ。ソーシャルゲームやMMOはHDゲームで確立したブランドをベースにビジネス展開できているパターンが多いため。いってしまえば、HDゲームが多少赤字でもファンを増やせていれば他事業でリカバリーが可能だ。

少なくともスクエニにとってHDゲーム、つまりは家庭用ゲームは”売上”という価値から、”ブランド”という価値に時代とともに変化している状況

ニーア・オートマタ(左)ドラゴンクエスト11(右)ファイナルファンタジー7リメイク(下)

ゲーム市場で大きくアドバンテージを持つための自社IPのブランド力

これからの時代を見据えるにサブスクリプション型のクラウド(PS Nowなどのストリーミング型)ゲームも流行るだろう。そこでもブランド価値は重要になってくると思う。

余談だが、そういった意味だとクラウドゲームに場を移したときにセガにはプラットフォーマー側に戻ってきてほしいとも個人的に思う。

そして、グローバルではHDゲームもMMOも、スクエニとしてはもっと攻め込んでいきたいところだろう。

近年だとニーアオートマタ、ファイナルファンタジーⅦリメイク、ドラゴンクエストⅪは海外でも高評価と耳にする。

こういった波を絶やさずにブランドを確立していきたいのがスクエニとして成長するための成功要因だろう。外野としては言うに容易いが、それができれば苦労しないという言われるのは想像つく。

では、そんな前提を踏まえながら

  • 気になることその1。なぜ、シナリオまで手を加える必要性があったのか?
  • 気になることその2。予期せぬコロナで、続編はいつになるのか?

こんな勝手に提示した疑問を身勝手に考えていきたいと思う。

FF7リメイクコラム03—リメイクで愛されたサブキャラクターたちの未来は変わるに続く